派遣の製造業分野への規制について

いつも、EU労働法政策雑記帳を読んでいるので、分野で派遣の規制とかおかしくね?と思っていたのだけど、今日ふっとその意味するところに気がついた気がしたのでエントリにしてみる。

製造業分野への規制、って、労働者保護とかとは全然関係無くて、傾向的に適していない分野を規制することに意味があるんじゃなかろうか。大雑把すぎる言い方だけど、製造現場って熟練度が重要だから、いついなくなるか分からない派遣型は両刃の剣なのに、つい手を出してしまう企業が多いからそうさせないようにするために規制するんじゃなかろうか。

ようするに、経営者の愚行権の規制という性格を持った政策なんじゃないかと思った次第。

そういうことならそれはそれでしてもらって構わないけど、やっぱり登録型派遣の禁止や、短期契約の繰り返しの規制や、保険加入義務、訓練義務といった規制もしっかりやってほしいものだ。その上でオランダモデルの日本版ができないか模索してほしいと思う。

まぁ、このエントリで、1月に既に

製造業派遣禁止などという悪しきギョーカイ主義に振り回されるロスタイムが少なく済みそうなことは望ましい限りです。

という見通しが書かれていたし、冗談のような奇妙な規制だけでお茶を濁されることは回避できたようではあるけど。


参考:リコーやトヨタ系、製造派遣を原則ゼロ 直接雇用にシフト