まおゆう読んだ

レジデント初期研修用資料で取り上げられていたので興味を持って、
"まおゆう"こと"魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」"を一気に読んでみた。
正直ボリュームはかなりあって、途中で後悔したが・・・。
魔王がドラッガーを読んだら、みたいなネタなのだけど、世界設定にかなり工夫が凝らしてあってそっちだけみても楽しめる。
あと微妙に戦術解説もがんばっているのでそっちだけでもそれなりに楽しめる。


しかし、正直セカイ系要素と空想タクティクス要素とエコノミック要素が融合しきってなくって、終盤かなり疲れる。
また、文体が独特(というか2ch創作文化)なこともあって、小説として秀逸だとはあまり思えない。


ただ、DQ世界で魔族と人間の戦後を見つめて物語を作っているという出発点は素晴らしい。プロット展開も読者を引き込む力に富んでいる。DQ世代によるDQへの恩返しというに相応しい。

普通に大作だけど、ことドラッガー信者には神作品だと思う。


だけどこの設定で経済学パート抜き(またはボロを出さないよう説明省略)で書かれてる方が小説としては良いものになったんじゃないかと思わざるを得ない。
ファンタジーパートがかなり秀逸なだけに尚のこと。(それだとここまで話題になれないけど)